ポリプログ

Twitterより真面目な話をしたりしなかったりします

熾天使

みんなめっちゃ大天使ミカエルの話してるな〜と思ってたんですがミサイルかよ。ミカエルが飛んでくるってそれ福音じゃーんwって言ったのに反応が薄かったことに合点がいったわ

 

 

 

北朝鮮っていう県が東日本にあるのか西日本にあるのかよく知らないんですが、前に読んだ本に面白い話が出てたので紹介まで

 

 

北朝鮮の独裁体制は建国者である金日成に始まり、その長男の金正日、現在その三男の金正恩によって敷かれ、約70年間続いています。独裁が70年続くってのは相当ヤバなので、何か国家レベルで確立された内在論理があるはずだと。

 

日成→正日の権力移行の際に多数書かれた論文の中で、国が成り立っているのは2つの福が支えているからだという理論が述べられました。ひとつは「人民福」で、こんなに素晴らしい人民を持っているという首領にとっての福。もうひとつが「首領福」で、こんなに素晴らしい指導者を戴いているという人民にとっての福。

実態が如何ようかはさておいて、首領が人民を尊重してへり下っていると捉える。ここに、最も低いものが最も高くなるというキリスト教の論理が見られる。真の謙虚さを持つものが真に偉大であるという考え方ですね。そもそも金日成の両親はキリスト教長老派の熱心な信者で、日成自身もクリスチャンだったそうです。初知りでごわスマッシュ。

それともうひとつ、首領になる人は形が似ているハズだ、という論。国民があれだけ飢えている国で、首領は太っていなければなりません。1980年代後半に金正日を称える偉大な風格という本が出版されましたが、まさに肥満こそが偉大さの象徴とされているといえます。

 

 

書かれていたのはここまでなんですが、これが正しいかどうかは別にして、僕はこれを読んで金正恩委員長がかのご乱心ヘアスタイルを貫く理由に合理的説明が付けられるのではないかと考えました。

建国者である金日成はその死後国内において神格化され、「永遠の首席」として崇拝されています。彼こそが最強です。金日成の公式肖像画が作られた当時すでに生え際が後退していたため(図1)、そのイメージが偉大な風格として定着・伝播していったとするならば、金正恩も首領たるにはその姿に近づかねばなりません(図2)。彼もまた、国家の束縛が生んだ被害者と言えるでしょう。長年の疑問が解消されました。

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図2f:id:enlaku:20170918171114j:image 

 

 

 

朝鮮民主主義人民共和国にご旅行の際は肥満体かつこの髪型での渡航をお薦め致します。必ずや優遇、もとい崇め奉られることは論をまたないでしょう。ぼくはこの記事を世に出したことで処刑は免れないのでもうダメです

 

 

記事の趣旨としては一見して理解不能と思えるものにも何らかの内在論理があると考えてかかることが重要ってことですね。先程も述べた通りこの内容の真偽のほどは定かではないですがあくまで読み物としてね。こういう考え方もできる程度に捉えて下さい。

まあ書物そのものが絶対視されるのは聖書くらいのものですからね。そう、聖書………あれ??なんだ、やっぱりミカエルの話だったようですね。

 

 

参考:新・リーダー論 (佐藤優池上彰) 文春新書